香川県感染症週報2026年第26号(6/22~6/28)解説|子どもの夏風邪が流行中

感染症流行状況

こんにちは、つなぐ感染対策支援室の横山です。

少し前の話ですが、1歳半の娘が妻と一緒に父の日のプレゼントをくれました。プレゼントを両手で持ち、私に渡すまでは喜んでいたのですが私が受け取った途端に大泣きしてしまいました。どうやら渡すつもりがなかったようです。子どもの心って難しいですね。

さて、1日遅れになりましたが最新の香川県感染症週報をまとめました。
主に小児科領域の夏風邪が流行していますが、新型コロナの動向も少し心配ではあります。

今週の全体像

2026年第26週(6/22〜6/28)は定点報告患者総数が179人となり、前週(166人)の107.8%と、緩やかな増加が続いています。今週特に注目したいのは、手足口病が小豆・西讃地区で警報レベルの流行に達したことです。

定点把握感染症の動向

患者定点からの法定届出疾病のうち、今週上位となった5疾患は以下の通りです。手足口病・ヘルパンギーナといった夏型のウイルス性疾患に加え、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎も前週の2倍以上に増加しています。

また表にはありませんが、新型コロナウイルス感染症の定点数は0.26でした。この数値だけ見るとそれほど問題になりませんが、前週の0.13から倍、前々週の0.04から約6倍に増えており、今後の推移に注意が必要とみています。

今週もっとも注目すべき動向:手足口病の急増

今週の定点疾患の中で最も注意が必要なのは手足口病です。
今週の患者数は3.0人/定点で、前週(2.6人)の114.7%と増加が続いています。過去5週平均(1.0人)と比べると3倍の水準まで上がってきており、過去10年平均(3.7人)にはまだ届いていないものの、このペースで増加が続けば平年並みの流行規模に達することも見込まれます。

⚠ 施設管理者・感染管理者の方へ
手足口病はコクサッキーウイルスやエンテロウイルスによる接触・飛沫感染で、便からのウイルス排出は症状消失後も数週間続くことがあります。おむつ交換や排泄物処理後の手指衛生、タオルや食器の共用回避を徹底することが広がりを防ぐポイントです。

病原微生物検出情報

今週は細菌の検出報告はなく、ウイルスのみ7件の検出がありました。手足口病の原因となるコクサッキーウイルスA6が西讃・中讃で検出されているほか、急性呼吸器感染症からアデノウイルス2型、ヒトメタニューモウイルスが複数検出されています。

今週の気象との関係

第26週の平均気温は22.0℃で、過去30年の平均(24.5℃)より低めでしたが、平均湿度は88.9%と高い状態が続いています。手足口病やヘルパンギーナの原因となるエンテロウイルス属は高温多湿の環境で活動性が高まる傾向があるため、気温が平年より低くても、この高湿度が感染性胃腸炎以外のウイルス性疾患の増加を後押ししている可能性があります。

施設種別の対応ポイント

急性期病院・診療所小児外来では手足口病・ヘルパンギーナ流行を踏まえた待合室の分離を検討
介護施設感染性胃腸炎は通年で注意が必要。発熱・下痢の症状がある利用者の早期把握と情報共有の体制を確認
保育施設手足口病・ヘルパンギーナが警報レベルに近い地域あり、タオル共用の禁止を徹底
おむつ交換、排泄物処理時の手袋着用と、処理後の手指衛生を全職員に周知
登園基準(発熱・症状消失後の目安)を保護者と再確認

おわりに

今週の香川県感染症週報では、手足口病の警報レベル到達など、施設によってはすぐに対応が必要な情報が複数含まれていました。

感染症の流行は週ごとに変化します。週報のデータを「読むだけ」で終わらせず、自施設の状況と照らし合わせて「今、何をすべきか」に落とし込むことが、集団感染の予防につながります。

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当室は、急性期医療機関での15年の臨床経験と感染管理認定看護師の専門知識をもとに、医療機関・介護施設・保育施設・歯科診療所など、さまざまな施設の感染対策をサポートしています。「難しい」「堅苦しい」ではなく、現場の実情に寄り添いながら、一緒に考えるスタイルで支援いたします。

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